
「求人サイトに載せても応募が来ない」「若手がまったく集まらない」——湘南エリアの建設業の経営者と話していると、こうした悩みを聞かない月はない。人手不足はどの業種でも言われることだが、建設業はその中でも深刻さが際立っている。
結論から言えば、建設業の動画制作は「会社紹介型」「現場密着ドキュメンタリー型」「ドローン空撮併用型」「SNSショート型」でおおよその価格帯が決まっており、目的をどれだけ絞り込めるかで数十万円単位の差が出る。この記事では、私たちが湘南エリアの建設業のお客様から相談を受ける中でよく提示している価格帯の目安と、費用に差が出る要因、そして費用を抑えながら効果を出すための考え方を整理する。
この記事では、建設業がなぜ動画に投資すべきなのかというデータの裏付けから、実際の費用相場、費用を左右する要因、そして予算を抑えるコツまでを一気に解説する。
- 結論:建設業の動画は「会社紹介型」で30万〜60万円、「現場密着ドキュメンタリー型」で60万〜120万円が目安
- 建設業の有効求人倍率は全産業平均を大きく上回っており、求人広告だけでは差別化しづらい
- 費用を左右するのは尺の長さより「撮影日数」と「インタビューの本数」
建設業がいま動画に投資すべき理由
——求人倍率と高齢化のデータ
建設業の人手不足は感覚論ではなく、統計にはっきり表れている。国土交通省の国土交通白書によると、2024年時点で建設業就業者のうち55歳以上が占める割合は36.7%(全産業平均32.4%)、29歳以下は11.7%(全産業平均16.9%)にとどまる。全産業と比べて高齢化が明確に進んでおり、若手の入職が細っている状態だ。
厚生労働省の「一般職業紹介状況」(令和8年3月分)でも、全産業の有効求人倍率が1.18倍であるのに対し、建設業の新規求人数は前年同月比で増加が続いている。専門職種に絞ればさらに倍率が跳ね上がることは現場の採用担当なら実感しているはずだ。求職者1人を複数の会社が取り合う状況では、求人票の文字情報だけで「選ばれる会社」になるのは難しい。

こうした状況で動画が効くのは、建設業に長年つきまとう「3K(きつい・汚い・危険)」のイメージと、実際の現場との差を埋められるからだ。建設業の採用難は動画で変えられるかでも触れたように、現場の空気感・チームの雰囲気・実際の待遇は、文字の求人票よりも映像のほうが圧倒的に伝わりやすい。
建設業の動画制作費用相場
——タイプ別の価格早見表
建設業のお客様からいただく相談内容をもとに、私たちが提示することが多い価格帯を整理すると次のようになる。以下に相場を整理する。
| タイプ | 尺の目安 | 費用相場 |
|---|---|---|
| 会社紹介・求人動画型 | 2〜3分 | 30万〜60万円 |
| 現場密着ドキュメンタリー型 | 3〜5分 | 60万〜120万円 |
| ドローン空撮併用型 | 2〜4分 | 80万〜150万円 |
| SNSショート動画セット | 15〜60秒×複数本 | 20万〜50万円(セット) |
まず作るなら会社紹介・求人動画型が起点になることが多い。予算に余裕があれば、社員インタビューを深く掘る現場密着ドキュメンタリー型や、現場のスケール感を見せられるドローン空撮併用型を組み合わせると訴求力が上がる。より詳しい制作全体の相場観は採用動画の費用相場はいくら?もあわせて参考にしてほしい。
費用に差が出る要因
——尺より撮影日数とインタビュー本数
見積もりを見て「同じ3分の動画なのになぜこんなに価格差があるのか」と疑問に思う経営者は多い。制作者として現場に立つと分かるが、価格を決める最大の要因は完成尺の長さではなく、撮影にかかる日数とインタビューの本数だ。
価格に影響する主な要因
- 撮影日数(現場が複数拠点に分かれるほど加算される)
- 社員インタビューの人数(1人と3人では撮影・編集の手間が大きく変わる)
- ドローン撮影の有無(操縦者の手配・許可申請が必要になる場合がある)
- 編集の修正回数(通常2〜3回までが目安。超過分は追加費用になりやすい)
修正回数や追加費用の考え方については動画制作の見積書、追加費用が発生しやすい項目とはでも整理しているので、発注前のすり合わせに使ってほしい。
費用を抑えながら効果を出すポイント

予算を抑えたいなら、演出を作り込みすぎないという選択肢を考えてほしい。私たちの撮影チームでは、目立たぬ場所にカメラを置き、現場の人にカメラを意識させない自然体の映像を撮ることを常に意識している。台本どおりに演じてもらうより、素の作業風景や素の会話のほうが、求職者には「リアルな現場」として伝わりやすく、演出コストもかからない。
実際、求人広告への動画活用効果を検証したパーソルキャリア株式会社(doda)の実証実験(2024年3月発表)では、インタビュー動画付きの求人広告は、動画のない求人広告と比べて応募効果が140%(1.4倍)に向上したという結果が出ている。作り込んだCM的な映像でなくても、現場の生の声を1本入れるだけで応募への動機付けは十分に効くということだ。
補助金・助成金を活用できないか確認するのも費用を抑える有効な手段だ。制度の種類や申請の考え方は動画制作に補助金・助成金は使えるかにまとめている。
よくある質問
Q. 建設業の求人動画は最低いくらから作れますか?
A. 会社紹介型でインタビュー1〜2名程度に絞れば、30万円台から着手できることが多い。予算を最小化したい場合は、撮影日数を1日に収める構成にするのが現実的だ。
Q. ドローン撮影は必須ですか?
A. 必須ではない。ただし大型現場や複数拠点を持つ会社では、現場のスケール感を一目で伝えられるため、採用効果を重視するなら検討する価値がある。
Q. 動画を作れば本当に応募は増えますか?
A. 動画単体で応募が保証されるわけではないが、パーソルキャリアの実証実験では動画付き求人広告の応募効果が1.4倍になった結果がある。求人媒体への掲載と組み合わせて使うことで効果が出やすい。
まとめ
建設業の動画制作費用は、会社紹介・求人動画型で30万〜60万円、現場密着ドキュメンタリー型で60万〜120万円が一つの目安になる。価格を左右するのは尺の長さより撮影日数とインタビューの本数であり、演出を作り込みすぎないことがコストと効果の両立につながる。
有効求人倍率の高さと就業者の高齢化という構造的な課題がある以上、求人票だけで戦う時代はすでに終わりつつある。次のステップとして、まずは自社が求職者に一番伝えたい「現場のリアル」がどこにあるかを言語化することをすすめる。そこが定まれば、動画の構成も予算も自然と絞り込めるはずだ。
ピンバック: 工務店の動画制作費用相場|施工事例・SNS発信にいくらかけるべきか - 平塚・大磯PR動画.com