美容室のショート動画集客術|湘南・平塚で新規客を増やす

明るい美容室でスマホの縦動画を撮影する美容師

「インスタもTikTokも始めてみたが、フォロワーは増えても予約にはつながらない」——平塚や大磯で美容室・サロンを営むオーナーから、私たちがよく聞く悩みだ。ショート動画が集客に効くらしいとは聞くものの、何をどう撮れば新規のお客さまが来てくれるのか、手応えがつかめないままの店は少なくないはずだ。

結論から言えば、美容室のショート動画は「新しいお客さまに知ってもらう入口」としてよりも、「予約する前に、この人に、この店に会いに行きたいと思わせる場面」で効く。ここを取り違えて、ただバズを狙った動画を投稿し続けても、予約にはつながりにくい。

この記事では、美容業界の最新調査データで新規客のリアルな動きを確認したうえで、ショート動画が本当に効く場面と、湘南の小さなサロンが明日から撮れる具体的な中身を、制作者の視点から解説する。

  • 結論:ショート動画は「知る入口」より「予約前にこの人に会いたいと思わせる」場面で効く
  • 美容センサスでは20代女性がサロンを知るきっかけはSNS6.9%に対し予約・口コミサイトが39.5%と約6倍
  • 勝ち筋は凝った作品より「スタッフの人柄と店の空気を、自然体で見せる」こと

まず現実を見る——お客さまは本当に「SNSで美容室を知る」のか

意外に思われるかもしれないが、若い世代でも美容室を知るきっかけはSNSより予約・口コミサイトのほうがずっと太い。リクルートのホットペッパービューティーアカデミーが実施した「美容センサス2026年上期」によると、20代女性が通っている美容室を知ったきっかけは「予約・口コミサイト」が39.5%で最多だったのに対し、「SNS」は6.9%にとどまった。その差は約6倍だ。SNSと共に育ったはずの15〜19歳女性でも、予約・口コミサイト30.0%に対しSNSは9.4%だった(美容センサス2026年上期<美容室編>、リクルート調べ)。

この数字は、ショート動画に力を入れる意味がないという話ではない。同調査は、SNSが「ブランドイメージづくりや、日々の作品発信、スタイリストの人柄を伝える場としてかけがえのない存在」である一方、「知ってもらう入口としては、予約・口コミサイトのほうがずっと太い」と結論づけている。つまり、SNSとショート動画の役割は入口そのものではなく、その先にあるということだ。

ショート動画が本当に効くのは「予約直前の見極め」

では、ショート動画はどこで効くのか。答えは「見つけたあと、予約する前の見極め」の瞬間だ。予約サイトや検索で気になる店を見つけたお客さまは、決める前に必ずと言っていいほどInstagramやTikTokをのぞく。そこで店の空気やスタッフの雰囲気が伝われば「ここにしよう」となり、何も出てこなければ候補から静かに外れる。総務省の令和7年通信利用動向調査でも、インターネット利用目的のうち「SNSの利用」は82.3%と最も高い(総務省、2025年)。お客さまは、予約ボタンを押す前に必ずそこにいる。

この見極めの場面で効くのは、凝った作品動画ではない。スタッフがどんな人か、店がどんな空気かが、飾らずに伝わる映像だ。動画そのものの市場も追い風にある。サイバーエージェントとデジタルインファクトの調査では、2025年の国内動画広告市場は8,855億円で前年比122%成長、2029年には約2倍の1兆6,336億円に達すると予測されている(サイバーエージェント・デジタルインファクト調べ、2025年)。動画で情報を得て意思決定する習慣は、美容室選びでも完全に定着している。

「作品」より「人柄」——自然体をどう撮るか

私たちが撮影の現場で最も大切にしているのは、伝えたいことをできるだけ自然体で伝えることだ。撮影チームでは、カメラをあえて目立たない場所に置き、被写体にカメラを意識させないことを常に意識している。構えたカメラの前で作り込んだ笑顔より、施術中にふとこぼれる自然な表情のほうが、画面の向こうのお客さまの心を動かす。美容室のショート動画で「この人に会いたい」と思わせる正体は、この自然体にある。

スマホのショート動画に惹かれて来店を決める様子を表す図解

何を撮ると、何に効くのか——サロン向けショート動画の早見表

やみくもに撮る前に、コンテンツの種類ごとに「何に効くか」を整理しておきたい。以下に、美容室のショート動画でよく使う4パターンを、主に効く場面と撮り方のポイントとともにまとめる。

撮る内容 主に効く場面 撮り方のポイント
ビフォーアフター 技術力の証明・保存されやすい 変化を1カットで見せ、最初の1秒で結果を出す
スタッフの人柄・日常 「この人に会いたい」と思わせる カメラを意識させず、自然な表情を撮る
店内の雰囲気・こだわり 来店前の不安をなくす 明るい時間帯に、席や内装の空気ごと
ヘアケアの豆知識 保存・フォロー獲得 30秒で1テーマ、役立つ情報を1つだけ

4種すべてを毎回やる必要はない。まずは「スタッフの人柄」と「店内の雰囲気」——予約前の見極めに直結する2つから始めるのが、湘南の小さなサロンには現実的だ。ショート動画そのものの基本を押さえたい場合はSNS用ショート動画とは? TikTok・リール・ショートの違いと活用法もあわせて読んでほしい。

湘南のサロンが明日から始める3ステップ

難しく考えず、次の順番で始めれば十分だ。

  1. 既存客の年代でプラットフォームを決める(30〜40代中心ならInstagramのリール、10〜20代中心ならTikTokから)
  2. まずは「スタッフ紹介」と「店内の空気」を、スマホの縦動画で週1本ずつ撮る
  3. プロフィールと各投稿に、平塚・大磯など地域名と最寄り駅、予約リンクを必ず入れる

湘南は、海辺の光や地域の空気そのものが画になるエリアだ。店の外観や近隣の風景を少し差し込むだけで、地元のお客さまには「近所のあの店だ」という親近感が生まれる。どのプラットフォームから始めるか迷う場合はYouTubeとTikTok、中小企業はどっちから始める?目的別の選び方が判断の助けになる。私たちも企業案件のTikTok運用で、初月100万再生、3か月連続で月300万再生以上(2023年4〜6月)を出した経験があるが、そこで効いたのもやはり、飾らずに人と現場を見せることだった。

カメラを意識させず自然体で施術する美容師と客の様子

内製で続けるか、節目だけプロに頼むか

日々のショート動画は、スマホで店のスタッフが撮るのが一番いい。撮る人と撮られる人の距離が近いほど自然体が引き出せるし、投稿の鮮度も保てるからだ。無理に外注して更新が止まるより、内製で細く長く続けるほうが、予約前の見極めには効く。

一方で、開店・リニューアル・周年といった節目に使う店の顔になる1本や、撮り方の型づくりの最初だけは、プロの手を借りる価値がある。日々は内製、節目は外注というハイブリッドが、費用を抑えつつ質を落とさない現実解だ。湘南エリアでのSNS集客の全体像は湘南・大磯のSNS集客術|地域ブランドで選ばれる中小企業になる方法でも整理している。

ショート動画のコンテンツ種類が予約につながる流れの図解

よくある質問

Q. フォロワーが少なくても新規客は増えますか?

A. 増える。ショート動画はフォロワー数よりも、1本ごとの内容が刺さるかどうかでおすすめ表示に乗る仕組みだ。フォロワーゼロからでも、地域名と人柄がはっきり伝わる動画は、近隣の見込み客に届く。

Q. InstagramとTikTok、どちらから始めるべきですか?

A. 既存客の年代で決めるのが失敗しない。30〜40代が中心ならInstagramのリール、10〜20代が中心ならTikTokから始めるとよい。両方を無理に同時運用せず、まず片方に絞る。

Q. 撮影は自分たちでやるべきですか、外注すべきですか?

A. 日々の投稿は内製、節目の1本は外注、が基本だ。毎日の自然体はスタッフにしか撮れない。開店・周年などの顔になる動画や、最初の型づくりだけプロに頼むと、費用対効果が高い。

まとめ

美容室のショート動画は、新規のお客さまに知ってもらう入口ではなく、予約する前に会いたいと思わせる場面で効く。美容センサスが示すとおり、知るきっかけは今も予約・口コミサイトが太い。だからこそ、そこで見つけたお客さまが最後に背中を押される場所として、SNSの動画が生きてくる。

凝った作品を目指す必要はない。スタッフの人柄と店の空気を、飾らず自然体で見せること——それが湘南の小さなサロンにとって、一番の武器になる。まずはスタッフ紹介と店内の様子を、週1本ずつスマホで撮ることから始めることをすすめる。

何をどう見せれば自分の店の魅力が伝わるか迷ったら、私たち制作者と一緒に、その見せ方を言葉にするところから始めてほしい。