湘南・大磯のSNS集客術|地域ブランドで選ばれる中小企業になる方法

「うちは鎌倉でも江ノ島でもないから、SNSで発信しても見てもらえないんじゃないか」——大磯や平塚で事業を営むオーナーから、こういう声を聞くことがある。湘南というエリアで括られながらも、観光地としての知名度では鎌倉や藤沢に一歩譲る。その現実は否定しない。

しかし、だからこそSNS集客に勝機がある。

知名度が高いエリアには競合も集中する。鎌倉のカフェや雑貨店がInstagramで発信を続けている中に割って入るのは、資本力のある大手でも容易ではない。一方、大磯・平塚には夏になれば多くの観光客が訪れ、さらに大磯には一年を通じてハイキング客が足を運ぶ。見込み客は確かに存在している。にもかかわらず、SNSでの情報発信が手薄なままの地元事業者が多いのが現状だ。これは裏を返せば、今すぐ動いた事業者が検索結果でもSNSフィードでも先頭に立てるということを意味する。

もう一つ、この地域の事業者が見落としがちな強みがある。「湘南ブランド」という、すでに全国区の認知を持つ言葉を、自社の発信にそのまま乗せられるという事実だ。湘南という地域そのものがブランドの武器になる。これを活用しない理由はどこにもない。

この記事では、大磯・平塚エリアの中小企業や店舗が湘南のブランド力を借りながらSNS集客を強化するための具体的な考え方を整理する。夏の観光客と通年のハイキング客という2つの見込み客層をどう捉え、どう発信に結びつけるか。地域の魅力と自社のサービスを一体で伝える方法とは何か。読み終えた後には、今日から発信の方向性を変えるための手がかりが手元に残るはずだ。

湘南の中でも”知名度が低い”大磯・平塚だからこそSNSに勝機がある

湘南と聞いて、真っ先に思い浮かぶのは鎌倉や藤沢、江ノ島、あるいは茅ヶ崎だろう。この4エリアはメディア露出も多く、SNS上でも日々膨大な数の投稿が飛び交っている。一方、同じ湘南エリアに属する大磯・平塚は、地域の認知度という点では一歩後れを取っているのが実態だ。

しかしここで視点を変えてほしい。知名度が低いことは、SNS集客においては”競合が少ない”ことを意味する。

検索・ハッシュタグの飽和度が低い

InstagramやX(旧Twitter)でハッシュタグ検索をしてみると、「#鎌倉」や「#江ノ島」には数百万件規模の投稿が積み重なっている。新規投稿はあっという間に埋もれ、地元の中小企業が発信しても目に触れる機会は極めて限られる。

ところが「#大磯」「#平塚」は投稿数が少なく、ハッシュタグの飽和度が格段に低い。つまり同じ質のコンテンツを発信しても、大磯・平塚を舞台にしたほうが上位に表示され、拡散される確率が高い。SNSにおけるレッドオーシャンを避け、ブルーオーシャンを狙うという基本戦略が、このエリアでは地名を選ぶだけで実現できる。

「知名度は低いが、客足は来ている」という矛盾が武器になる

一次情報として押さえておきたいのは、大磯・平塚は知名度こそ低いものの、夏場には多くの観光客が実際に訪れているという事実だ。つまり「知られていないのに人が来ている」という矛盾した状況が存在する。

この矛盾が意味するのは、すでに潜在的な需要が存在しているということだ。エリアを訪れた観光客がSNSで体験を発信すれば、それが新たな認知を生む。地元の店舗や企業がその流れに乗って情報を発信すれば、口コミの起点を自分たちでつくれる。認知度が低いエリアほど、最初に声を上げた事業者が「このエリアといえばここ」というポジションを獲得しやすい。

鎌倉や藤沢で後発参入し、すでに確立されたブランドと戦うより、大磯・平塚で先手を打つほうが、中小企業にとってはるかに現実的な戦略だ。SNSの勝機は、知名度の低さの中にこそ潜んでいる。

夏の観光客・通年のハイキング客
大磯が持つ2つの見込み客層を理解する

大磯の強みは、集客の波が夏に限られないことだ。見込み客層を大きく分けると「夏季の観光客」と「通年のハイキング客」という、来訪目的も行動パターンも異なる2つのグループが存在する。SNS集客で成果を出すには、まずこの二層構造を正確に把握することが出発点になる。

夏季の観光客——インスタント検索で動く即決型

夏場に大磯を訪れる観光客の多くは、海水浴や海沿いの観光を主目的としている。行動の特徴は「その日・その場で決める」即決性の高さだ。情報収集の主な手段はInstagramのハッシュタグ検索やGoogleマップのロコミであり、ビジュアルの訴求力が集客の鍵を握る。「#大磯」「#湘南ランチ」といったハッシュタグ付きの写真映えするコンテンツは、まさにこの層に直接リーチする手段になる。滞在時間は比較的短く、テンポよく情報を消費するため、投稿は簡潔さと視覚的インパクトの両立が求められる。

通年のハイキング客——下調べをしっかり行う計画型

一方、大磯には1年を通じてハイキング客が訪れる。この層は事前に情報を調べ、目的地周辺の立ち寄りスポットや飲食店を計画的に選ぶ傾向が強い。GoogleマップやX(旧Twitter)での口コミ確認、さらにはブログや詳細な投稿キャプションを熟読してから来店を決めるケースも多い。つまり、発信に「なぜここに来る価値があるか」という文脈と情報量が必要になる。ハイキングコースと自店舗の位置関係、ルート上でのアクセスの良さなどを盛り込んだ投稿は、この計画型の客層に刺さりやすい。

二層を意識すると、発信の設計が変わる

夏季観光客向けには「映える・短い・今すぐ来られる」コンテンツを。通年ハイキング客向けには「役立つ・詳しい・計画の参考になる」コンテンツを。同じ店舗・サービスを発信するにしても、どちらの層に向けて届けるかによって、写真の選び方、キャプションの長さ、ハッシュタグの種類は自ずと変わってくる。大磯がこの二層を持つ地域であることを理解しておくだけで、SNS運用の優先順位と投稿設計の精度は大きく上がる。

地域そのものをブランドにする
「湘南ブランド」の傘を最大限に借りる方法

「湘南」という言葉には、説明不要のブランド価値がある。海、自然、健康的なライフスタイル——そのイメージは全国に浸透しており、中小企業がゼロから作り上げる必要がない既成資産だ。大磯・平塚の事業者にとって、この傘を借りない理由はない。

「湘南」の名前は、それだけで検索される

SNSでユーザーが地域情報を探すとき、まず入力するのは「湘南」という大きなタグだ。「#湘南」「#湘南カフェ」「#湘南ライフ」といったハッシュタグには、日常的に大量の投稿と検索が集まる。大磯や平塚を拠点とする店舗やサービスも、この流入を取り込む権利がある。発信する際は「#大磯」単体で完結させるのではなく、「#湘南」と組み合わせることで、より広いオーディエンスへリーチできる。

具体的なハッシュタグ設計の基本は、大中小の三層構造だ。広域タグ(#湘南)で認知を広げ、中域タグ(#大磯 #平塚)で地域性を示し、コンテンツ固有のタグ(#湘南ハイキング #大磯海岸)で検索意図にピンポイントで応える。この三層を一つの投稿に組み込むだけで、リーチの間口が格段に広がる。

ライフスタイルの文脈に乗せて発信する

湘南ブランドの核心は「モノ」ではなく「暮らし方」にある。海沿いを歩く朝、緑に囲まれたハイキングコース、地元食材を使った昼食——こうした日常の断片をコンテンツ化することが、ブランドの傘を最大限に活用することにつながる。自社のサービスや商品を前面に押し出すより、「湘南らしい体験の一部として」その店やサービスが登場する構図を作る方が、ユーザーの共感を引き出しやすい。

たとえば、大磯のハイキングコースを紹介しながら、ゴール地点として自店を自然に位置づける投稿は、宣伝色を抑えつつ来店動機を作る典型例だ。地域の魅力を語ることが、そのまま自社の集客コンテンツになる。

知名度の低さを逆手に取る

大磯・平塚は湘南の中で知名度が高いとは言えない。しかしこれは、SNS戦略上むしろ有利な条件になり得る。競合する発信者が少ないため、「#大磯」や「#湘南ハイキング」といったニッチなタグでも上位表示を狙いやすい。広く知られた鎌倉や江ノ島と真正面から競うのではなく、湘南ブランドの傘の下で”まだ知られていない穴場”という独自ポジションを確立する——それが、中小企業にとって現実的かつ効果的

まとめ

湘南エリアの中で「知名度が低い」と言われる大磯・平塚には、実はSNS集客において大きな可能性が眠っている。認知度の高い鎌倉や江ノ島と比べて競合が少ないからこそ、地道な発信が検索結果やSNSのフィードに浮かび上がりやすい。これが、知名度の低さを逆手に取れる最大の理由だ。

見込み客は大きく2層いる。夏場に大磯の海岸へ訪れる観光客と、1年を通じてハイキングに訪れる登山・アウトドア愛好者だ。この2層は行動パターンも目的も異なるため、季節ごとに訴求軸を切り替えた投稿設計が有効になる。夏であれば海辺の開放感と合わせてサービスを伝え、オフシーズンはハイキング客の「立ち寄り需要」を意識したコンテンツを用意する。通年で途切れない見込み客がいるという事実は、SNS運用を継続するうえでの大きな支えになる。

そして最も重要なのが、「湘南」というブランドの傘を積極的に借りることだ。全国的に認知されたこのブランドイメージは、個々の中小企業が単独で築こうとすれば膨大なコストと時間がかかる。しかし地域と自社のサービスをセットで発信するだけで、その恩恵を無償で受けられる。「湘南にある店」ではなく「湘南の暮らしや体験を豊かにする店」として打ち出すことで、フォロワーの共感と来店動機を同時に生み出せる。

まず取り組むべきことはシンプルだ。大磯・平塚の風景や季節感を背景に、自社のサービスや商品を絡めた投稿を週1本から始めてみる。ハッシュタグには「#湘南」「#大磯」を組み合わせて使い、地域を探している潜在客の目に触れる機会を増やす。発信を続けることで地域の情報源としての信頼が積み上がり、SNSが長期的な集客装置として機能し始める。地域ブランドはすでにそこにある。あとはそれを借りて、発信するだけだ。

湘南・大磯のSNS集客術|地域ブランドで選ばれる中小企業になる方法」への3件のフィードバック

  1. ピンバック: 美容室のショート動画集客術|湘南・平塚で新規客を増やす - 平塚・大磯PR動画.com

  2. ピンバック: Googleマップ(MEO)×動画で地域集客を強くする|湘南版 - 平塚・大磯PR動画.com

  3. ピンバック: 観光DXと地域PR動画の潮流|湘南の事業者が押さえるべき変化 - 平塚・大磯PR動画.com

コメントは停止中です。