Googleマップ(MEO)×動画で地域集客を強くする|湘南版

湘南の商店街で地図アプリを確認する人物の手元とスマートフォン

「Googleマップで検索されて、お店の候補には出てきているはずなのに、来店にはなかなかつながらない」——湘南エリアの店舗のオーナーと話していると、この悩みを聞く機会が増えている。

結論から言えば、Googleマップでの集客(MEO対策)は、いま「地図に表示される」段階から「地図の中で選ばれる」段階に移りつつあり、その決め手のひとつが動画だ。写真だけを並べたプロフィールと、動画を1本でも置いたプロフィールとでは、検索した瞬間に伝わる情報量がまるで違う。

この記事では、動画がいまマーケティング全体でどれほど主役になっているかを一次データで押さえたうえで、Googleビジネスプロフィール(GBP)での具体的な動画の使い方、業種別の実践例、無理なく続けるための導入ステップまでを、制作者の視点で解説する。

  • 結論:MEO対策は「地図に出る」から「地図で選ばれる」段階に入っている
  • 2025年の動画広告費は初めて1兆円を突破し、SNS経由の購入でも動画広告が2年連続で最多の転換率を記録している
  • Googleビジネスプロフィールへの動画投稿はまだ実践する店舗が少なく、差別化の余地が大きい

なぜ今、MEO対策に動画が効くのか——市場全体で動画が主役になっている

電通デジタル・CARTA HOLDINGS・電通・セプテーニの4社が2026年3月5日に発表した「2025年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」によれば、2025年の動画広告費は前年比21.8%増の1兆275億円となり、推定開始以降で初めて1兆円を突破、構成比も30%を超えた。動画はもはや「見てもらえたら儲けもの」の広告手法ではなく、消費者が最初から見る前提で接触するメディアになっている。

この流れは購買行動にもはっきり表れている。株式会社PRIZMAが2025年5月15日〜16日に621名(Z世代・Y世代・X世代各約200名、SNS広告での購入経験者が対象)に実施した調査では、「SNS広告経由で商品を購入する場合、どの広告形式からの購入が多いか」という設問で「動画広告」が52.5%と最多となり、2年連続でトップだった。テキストや静止画の広告よりも、動きと音のある情報のほうが購買の最後のひと押しになりやすい傾向が定着していると見ていい。

Googleマップで店を探す行為も、検索の一種であることに変わりはない。地図アプリの検索結果に並んだ瞬間、動画があるかどうかで与える印象が変わるのは自然な流れであり、この「動画が主役」という消費者行動の変化は、GBPのプロフィールにもそのまま当てはまると私たちは考えている。

Googleビジネスプロフィールで動画をどう使うか——投稿の実務

地図ピンと動画再生ボタンを組み合わせたMEO対策のフラットイラスト

GBPには写真とは別に動画を直接アップロードする機能があり、複数本を並べて投稿できる。実務としては、30秒前後に収めた短い動画を複数本用意し、随時差し替えながら投稿していくのが現実的だ。

矢野経済研究所が2025年9月16日に発表した調査によれば、国内MEO市場の規模は2024年度に108億円(前年度比121.1%)、2025年度は127億円(同118.0%)に達する見込みで、2028年度には196億円規模まで拡大すると予測されている。中小企業や個人店舗での導入拡大が成長要因の一つに挙げられており、GBPを「やって当たり前」にする店舗が増えるほど、写真だけのプロフィールとの差はつきにくくなる。だからこそ、動画という一手間をかけられるかどうかが選ばれる理由になる。

写真だけのプロフィールとの違い

写真は静止した一瞬しか伝えられないが、動画は店内の空気感やスタッフの動き、接客の間合いまでそのまま伝わる。検索結果の一覧でサムネイルが動いて見えるだけでも目を引きやすく、プロフィールに滞在する時間が延びれば、来店や電話問い合わせにつながる可能性も高まる。

以下に、GBPで使いやすい動画の種類と目安を整理する。

動画の種類 尺の目安 GBPでの使い道
店内・外観紹介 15〜30秒 初めて来店する人の不安を減らす基本コンテンツ
商品・メニュー紹介 15〜30秒 実際に選ばれている理由を見せる
スタッフ・店主紹介 20〜30秒 「誰がやっているか」を伝え信頼をつくる

業種別に見る、動画が効くMEO活用の場面

湘南の飲食店の厨房で自然な様子を撮影するカメラ

飲食店であれば、厨房で仕込みをする手元や、常連客とのやり取りの一瞬をそのまま切り取るだけで、地図で他の店と並んだときに「この店は本当にやっている」という説得力が生まれる。小売店でも、店主が商品を選ぶ理由を自分の言葉で語る姿は、テキストの説明文よりもずっと信頼を作りやすい。

私たちが現場で撮影するときにいつも意識しているのは「カメラの存在を消す」ことだ。目立たない場所にカメラを置き、スタッフや店主にカメラを意識させすぎない——この自然体の空気をそのまま拾うことが、地図で他の店と並んだときの説得力につながると、私たちの経験では感じている。

クリニックや治療院のような業種は医療広告規制との兼ね合いに注意が必要だが、院内の清潔感やスタッフの雰囲気を伝える程度であれば、MEO対策としても十分機能する範囲だと考えている。こうした地域密着型のSNS活用は、湘南・大磯のSNS集客術|地域ブランドで選ばれる中小企業になる方法や、大磯の店舗がInstagramで集客するには|保存される店になる方法でも取り上げているので、あわせて参考にしてほしい。

MEO動画を無理なく続けるための導入ステップ

検索から来店までの流れを示すフラットイラスト

動画というと身構えてしまう店主も多いが、実際に必要な工程はシンプルだ。以下の順で進めれば、特別な機材がなくても始められる。

  1. 自店がどんなキーワードでGoogleマップに検索されているかを確認する
  2. その検索意図に合う30秒以内の場面を1つ決める(店内風景・商品・スタッフのどれか)
  3. スマートフォンを手持ちかスマホ用ジンバルで固定して撮影する
  4. GBPに直接投稿し、3〜6か月を目安に少しずつ本数を増やしながら継続する

動画の活用先そのものをもっと広く知りたい場合は、作った動画、どこでどう使う?活用先マップ【完全版】も参考になる。

よくある質問

Q. Googleビジネスプロフィールの動画は何秒くらいが良いか?

A. 30秒前後で一つの場面に絞るのが基本だ。長尺の動画はYouTubeなど別の置き場所に置き、GBPにはそこから抜き出した短い一場面を使うとよい。

Q. 動画を投稿すれば検索順位は上がるのか?

A. 動画投稿そのものが順位を直接上げると公式に明言されているわけではないが、プロフィールの滞在時間やクリックといった間接的な指標の改善は期待できる。まずは「順位」より「選ばれるプロフィールになる」ことを目的にするのがすすめだ。

Q. 撮影のハードルが高く感じる場合はどうすればいいか?

A. スマートフォンの手持ち撮影で十分だ。最初の一本は、仕込みや接客といった普段どおりの一場面を1つ切り取るだけで構わない。

まとめ

動画広告費が初めて1兆円を突破し、SNS経由の購入でも動画広告が最も選ばれる形式になっている以上、この流れはGoogleマップの検索行動にも及んでいると見るべきだ。MEO市場自体が中小企業・個人店舗への広がりで伸びている今、GBPへの動画投稿はまだ実践する店舗が少なく、差別化の余地が大きい。

湘南のような顔の見える経済圏では、現場の自然な空気や店主の言葉こそが、他店との違いになる。まずは自社のGoogleマップ上のプロフィールに動画が1本もない状態かどうかを確認することをすすめる。

どの場面を撮ればいいか迷ったときは、私たちのような制作者に一度相談してみてほしい。無理のない範囲で、続けられる動画活用の形を一緒に考えていきたい。