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動画制作は内製と外注どちらが得か|平塚の中小企業向け費用比較

内製と外注の費用を比較検討する経営者と動画制作者

「そろそろ動画に力を入れたいが、社内でやるべきか、外に任せるべきか」——平塚や大磯で製造業や建設業を営む経営者と話していると、この迷いに何度も出会う。SNSで会社の姿を発信したい、採用のために現場の空気を伝えたい。気持ちは固まっていても、体制をどう組むかで足が止まってしまうケースは少なくないはずだ。

結論から言えば、内製と外注のどちらが得かは「月に何本作るか」だけでは決まらない。「どれだけの期間、継続する必要があるか」と「その動画に何を求めるか」の2つを合わせて考えて、はじめて答えが見える。本数の多寡だけで判断すると、初期投資だけがかさんで使いこなせない、あるいは外注費が積み上がって割高になる、というどちらの失敗も起こり得る。

この記事では、内製と外注それぞれのコスト構造の違い、判断を分ける3つの軸、そしてAIが動画制作のハードルを下げつつある現在地までを、現場で制作に立つ私たちの視点と一次データから解説する。

内製と外注、コスト構造はどう違うのか

内製化は「固定費」の世界だ。カメラ・マイク・編集用PCといった機材投資に加え、撮影・編集を担う人材の人件費が毎月発生する。本数を作ろうが作るまいが、この固定費は変わらない。だからこそ内製が生きるのは、継続的に一定量を発信し続ける体制がある会社だ。

一方の外注は「変動費」の世界だ。依頼した本数分だけ費用が発生し、機材や人材を抱え込むリスクがない。動画制作の費用相場については動画制作の費用相場【完全ガイド】で尺・種類別に整理しているので、まず外注1本あたりの相場感をつかんでから内製と比較するとわかりやすい。

内製化に必要な初期投資の目安

内製化を検討する際、見落とされがちなのが「教育コスト」だ。機材さえ揃えれば動画が撮れるわけではない。構図・音声・編集の基礎を身につけるまでの試行錯誤期間、いわば学習コストも内製の隠れた費用として織り込む必要がある。私たちが現場で内製支援に入ると、最初の数本は外部の目が入った方が結果的に早く軌道に乗るケースをよく見る。

内製と外注のコストバランスを表す天秤の図解

損益分岐点を分けるのは「本数」より「継続期間」

矢野経済研究所の調査によると、動画コンテンツビジネスの市場規模は2024年度に5,985億円(前年度比103.7%)、2025年度は6,300億円(同105.3%)まで拡大すると見込まれている(矢野経済研究所調べ、2025年発表)。市場が拡大している背景には需要の増加だけでなく、動画のジャンルに応じた専門性を持つ制作チームを編成する体制が業界側で整ってきたことがあると同調査は指摘する。つまり外注先の選択肢と専門性は、以前より確実に広がっているということだ。

この動きを踏まえると、判断基準は「本数」ではなく「継続期間」に置いた方が実態に合う。半年に1本の採用動画や単発の会社紹介動画なら、専門性の高い外注先に任せた方が、内製の学習コストを払うより安く早く仕上がるはずだ。逆に、SNSで毎週投稿を1年以上続ける計画があるなら、外注費が積み上がる前に内製の固定費に切り替えた方が長期的には得になる。


目安として、単発〜年数本程度の「ここぞ」という動画は外注、週次・月次で継続する発信は内製かハイブリッド、という切り分けを私たちは現場ですすめている。ここで言うハイブリッドとは、撮影は社内で行い編集だけ外部に任せる、あるいは繁忙期だけ外注を併用するといった、固定費と変動費を組み合わせる運用のことだ。

AIで内製のハードルは下がったが、任せきりにはできない

サイバーエージェントとデジタルインファクトが2025年6月に大手広告主企業100社を対象に実施した調査では、クリエイティブ制作における生成AIを「継続的に活用している」と回答した企業が54%にのぼり、動画広告の制作量が「増えた」と答えた企業は86%に達した(サイバーエージェント・デジタルインファクト調べ、2025年6月)。同調査ではさらに、3年後には動画広告制作で「人よりAIが主体になる」と予想する企業が50〜58%に及んでおり、AIが動画制作の内製化を後押しする流れは大手企業から確実に広がっている。

湘南の中小企業にとっても、この流れは他人事ではない。台本の叩き台づくりや字幕生成、簡単な編集の下ごしらえにAIを使えば、内製化の学習コストは以前より下がっている。ただし、AIが代替できるのはあくまで「作業」の部分だ。平塚の工場の何を撮れば取引先の心が動くか、大磯の海沿いの現場をどの時間帯にどう切り取れば人が採用面接に来たくなるか——こうした現場の勘所は、現場に立った人間にしか判断できない。この点はAI動画・SNS時代に「人が関わる」ことで価値が上がる理由でも詳しく触れているので、あわせて読んでほしい。

AIと人の手による動画編集作業の図解

平塚・大磯の製造業・建設業が判断する3つの軸

ここまでを踏まえ、実際に判断する際の3つの軸を整理する。

軸1:撮影・編集に割ける専任者がいるか

内製は「誰かの本業の片手間」では続かない。専任、あるいは業務時間の一定割合を継続して割ける人がいなければ、機材は棚の肥やしになる。

軸2:発信の目的が単発の実績づくりか、継続的な認知づくりか

採用動画や展示会用の会社紹介動画のように「ここ一番」で使う映像は外注、日々の現場の様子を発信し続けるSNS運用は内製、と目的で切り分けるのが自然だ。実際に工場見学動画が営業を変える|平塚・湘南の製造業BtoB戦略で紹介したように、商談前に見せる1本の完成度が高い動画は、外注で専門性を借りた方が費用対効果が高いことが多い。

軸3:BtoBの成果(商談・展示会)につなげたいか

アルファノート株式会社が2026年6月にBtoB企業の動画マーケティング担当者500名に行った調査では、動画活用で効果があったと回答した企業は60.6%にのぼり、具体的な効果の1位は「展示会・イベントでの集客数の増加」だった(アルファノート調べ、2026年6月)。展示会や商談という「ここ一番」の勝負どころで使う動画ほど完成度が結果に直結するため、専門の制作チームに任せる価値がある、と読み取れる。

工場でジンバルを使い撮影する動画制作者

まとめ

内製と外注のどちらが得かは、本数の多い少ないでは決まらない。継続期間・専任者の有無・動画の目的という3つの軸で考えれば、自社にとっての答えはおのずと見えてくるはずだ。

私たちも呉服・不動産・アパレル・製造・教育と多業界で内製・外注双方の相談を受けてきたが、最初から答えを決めつけている会社はほとんどない。まずは「年間で何本、どんな場面のために動画が必要か」を書き出すことから始めることをすすめる。それだけで、内製すべきか外注すべきかの輪郭はかなりはっきりする。

採用動画の費用相場はいくら?|湘南の中小企業向け価格ガイド

工場で社員インタビューを撮影するビデオグラファー(採用動画の制作現場)

「求人を出しても、若い人からの応募がまったく来ない」——平塚や大磯の製造業・建設業の経営者から、私たちが最も多く聞く悩みだ。求人媒体に出稿し、給与や休日の条件も見直した。それでも反応がない。次の一手として採用動画が気になってはいるものの、いくらかかるのか見当がつかず、一歩を踏み出せずにいる。そんな担当者は少なくないはずだ。

結論から言えば、採用動画の制作費用は内容と規模によって10万円台から200万円超まで幅があり、湘南の中小企業の実務では30万〜100万円前後が中心レンジになる。幅が大きいのは、動画の「型」によって必要な工程がまったく異なるからだ。会社紹介をコンパクトにまとめるのか、社員の一日に密着したドキュメンタリーに仕上げるのか、SNS向けのショート動画を数多く回すのか。型が決まれば、費用はかなりの精度で見積もれる。

この記事では、採用動画の費用相場を種類別に整理したうえで、いま採用に動画が効く理由を裏づける調査データ、そして見積もりで必ず確認したいポイントを、現場を知る制作者の視点から解説する。読み終えるころには、自社に必要な採用動画の規模感と予算の目安がつかめるはずだ。

採用動画の費用相場——
種類別・規模別の目安

採用動画の費用は「どの型で作るか」でほぼ決まる。ここでは、私たちが現場で提案するときに使っている3つの型に分けて、業界で一般的な費用レンジを示す。金額はあくまで目安で、撮影日数・出演者の人数・編集の作り込みによって上下する点は先に断っておきたい。

採用動画の費用相場を3つの型で表した図解

会社紹介・社員インタビュー型(30万〜80万円程度)

最も標準的な型だ。会社の概要、仕事内容、社員へのインタビューを2〜3分にまとめる。撮影は1日、編集を含めて1〜2ヶ月というスケジュール感が一般的で、採用サイトや説明会でそのまま使える汎用性の高さが持ち味になる。初めて採用動画を作る会社には、まずこの型をすすめることが多い。

密着ドキュメンタリー型(80万〜200万円程度)

社員の一日や現場のリアルに複数日密着し、ストーリーとして仕上げる型だ。撮影日数が増えるだけでなく、事前のヒアリングや構成設計といった「見えない工程」に工数がかかるため、費用は一段上がる。その分、働く姿の説得力は圧倒的で、「入社後のイメージと違った」というミスマッチの防止に最も効く型だと、現場では感じている。採用動画そのものの基礎や作り方は採用動画とは?応募が増える理由と費用・作り方の解説で詳しく整理している。

SNSショート動画型(1本数万円〜、月額運用10万〜50万円程度)

TikTokやInstagramリール、YouTubeショート向けに、縦型の短い動画を継続的に発信する型だ。1本あたりの単価は低いが、効果を出すには「量と継続」が前提になるため、月額の運用契約になることが多い。若手人材との最初の接点を作る入口としては、いま最も費用対効果を出しやすい領域だ。

なお、動画制作全般の種類別・尺別の料金感は動画制作の費用相場【完全ガイド】にまとめているので、採用以外の動画も検討している場合はあわせて参考にしてほしい。

なぜ今、採用に動画なのか——
学生の行動は数字で変わっている

答えはシンプルで、候補者が企業を「読む」より先に「見る」ようになったからだ。これは感覚論ではなく、調査データがはっきり示している。

就職情報サービスの学情が2025年卒業予定の学生を対象に実施した調査(2023年6月発表)によると、企業の動画を視聴して志望度が「上がる」と答えた学生は7割を超えた。「実際に働いている人のインタビューを見て、働くイメージが湧いた」という声が理由の上位に挙がっている。さらに同社の2026年卒対象の調査(2024年6月発表)では、8割以上の学生が就職活動の準備で動画を活用したいと回答した。候補者側が、動画で企業を知りたいと明言しているわけだ。

スマートフォンで採用動画を視聴する就活生たちの図解

動画という媒体そのものの存在感も拡大し続けている。サイバーエージェントが実施した国内動画広告の市場調査(2026年発表)によると、2025年の動画広告市場は8,855億円で前年比122%の成長。中でもスマホで見る縦型動画広告は前年比155.9%の2,049億円と突出して伸びており、市場全体は2029年に約1兆6,336億円へ倍増すると予測されている。企業がこれだけの規模で動画に投資しているのは、人の可処分時間が動画に移ったからにほかならない。採用情報だけがその外側にいられる理由は、考えてみればどこにもない。

そして平塚・大磯の中小企業にとって、この変化はむしろ追い風だと私たちは考えている。知名度や採用予算で大手と正面から戦う必要はない。現場のリアルな空気、社長や先輩社員の人柄、湘南で働き暮らせるという環境——動画が最も得意とする「言葉にしにくい魅力」こそ、地域の会社が持っている武器だからだ。

「高い」のか?——
採用コスト全体から考える費用対効果

動画に数十万円と聞くと高く感じるかもしれない。だが、採用にかかるコスト全体と並べると見え方が変わる。

リクルート就職みらい研究所の「就職白書2020」によると、2019年度の新卒採用における一人当たりの平均採用コストは93.6万円(2020年発表時点)。つまり、1人採用するのに動画1本分と同水準の費用がすでにかかっている計算になる。しかも人材獲得競争はその後も激しさを増しており、採用がうまくいかず募集を出し直したり、入社後のミスマッチで早期離職が起きたりすれば、このコストは簡単に倍以上へ膨らむ。

一方で動画は、広告費のようにその月で消えていく費用ではなく、使い回せる「資産」になる。一度作れば、採用サイト、会社説明会、求人媒体、SNSと複数のチャネルで数年にわたって働き続けるし、応募前に仕事内容を理解した候補者が集まることで、面接工数やミスマッチも減らせる。1本の動画をどこまで活用できるかは作った動画の活用先マップ【完全版】で具体的に紹介している。

単発の出稿費と違い、制作費は「何年使うか」で割って考える。これが、採用動画の費用対効果を判断するときの正しい物差しだと私たちは考えている。

見積もりで必ず確認したい3つのポイント

相場を知っていても、見積もりが読めなければ適正価格かどうかは判断できない。映像制作は無形の商材で、業界的に見積もりの内容が曖昧になりやすい。発注前に、最低限この3点を確認してほしい。

見積もりの内訳を虫眼鏡で確認する図解

①「一式」表記になっていないか

企画費・撮影費・編集費・ディレクション費が項目単位で明示されているかを見る。「制作費一式◯◯万円」だけの見積もりでは、何にいくらかかっているのかが見えず、比較も交渉もできない。内訳を出し渋る会社には注意が必要だ。見積もりの読み方はPR動画の制作費用の相場と失敗しない見積もりの見方でさらに詳しく解説している。

② 修正回数と納品形式が明記されているか

編集の修正が何回まで基本料金に含まれるのか。納品データは採用サイト用の横型だけか、SNSでも使える縦型の書き出しまで含むのか。ここが曖昧なまま進むと、後から追加費用が積み上がる原因になる。

③ 「作った後」の提案があるか

採用動画は公開してからが本番だ。どこに載せ、どう届けるかまで一緒に考えてくれる制作会社かどうかで、同じ制作費でも成果は大きく変わる。見積もりの段階で活用方法の話が出てくるかは、良いパートナーを見極めるわかりやすいサインになる。

まとめ

採用動画の費用相場は、会社紹介・インタビュー型で30万〜80万円、密着ドキュメンタリー型で80万〜200万円、SNSショート動画型なら1本数万円からの継続運用と、「型」によって大きく変わる。まず自社の採用課題に合う型を決めること。それが予算を考える出発点になる。

投資判断の材料になる数字も揃っている。動画視聴で志望度が上がった学生は7割超(学情調査・2023年)、新卒1人あたりの採用コストは平均93.6万円(就職白書2020)。採用に1人あたり動画1本分の費用がかかる時代に、候補者が最も見たがっている情報を用意しないのは、それ自体が機会損失だと言える。

次のステップとして、まず「誰に、何を伝えたい採用なのか」を言語化することをすすめる。ターゲットと伝えたい魅力が整理できていれば、制作会社への相談も相見積もりの比較も一気に精度が上がる。そのうえで、内訳が明確な見積もりを複数社から取れば、費用で失敗する可能性はかなり小さくできるはずだ。

平塚・大磯・湘南エリアで採用に悩んでいるなら、地域の現場を知る制作者に相場観を聞いてみるだけでも、判断材料は大きく増える。私たちも無料相談を受け付けているので、予算の目安づけからでも気軽に活用してほしい。

PR動画の制作費用の相場は?失敗しない見積もりの見方

PR動画の制作を検討し始めたとき、多くの担当者がまず直面するのが「費用の相場がまったくわからない」という壁だ。制作会社に問い合わせても、見積もりの金額がバラバラで、何にいくらかかっているのか内訳が見えづらい。無形のサービスだからこそ、価格の根拠が掴みにくい——そう感じた経験を持つ人は少なくないはずだ。

結論から言えば、PR動画の制作費用は通常の動画より高くなる。理由は明快で、撮影そのものに加え、企業や商品の背景を深く掘り下げるインタビューや事前ヒアリングといった工程が必要になるからだ。その分だけ制作会社が動く時間、つまり工数が増え、費用に反映される。ただしその手間は無駄ではない。丁寧なヒアリングとインタビューを経て作られたPR動画は、リリースしたときのインパクトが大きく、ブランドや商品の価値を届ける力が際立つ。

もう一つ知っておきたいのが、見積もりの読み方だ。PR動画を含む映像制作は無形商材のため、業界的に見積もりの内容が曖昧なケースも少なくない。「一式」でまとめられた金額を提示されても、何にどれだけのコストがかかっているのかが見えなければ、適正価格かどうかの判断もできない。発注する際は、必ず内訳を確認する習慣を持つことが、失敗しない発注への第一歩になる。

この記事では、PR動画の制作費用が通常動画より高くなる構造的な理由を整理したうえで、インタビューやヒアリングが工数に与える影響、そして規模やクオリティ別の費用相場を解説する。見積もりのどこを見ればいいかがわかるようになることを目指して書いている。予算の設定や制作会社との交渉に、ぜひ役立ててほしい。

PR動画の制作費用が通常動画より高くなる理由

PR動画の制作を検討しはじめると、最初に直面するのが「想定より費用が高い」という現実だ。見積もりを取ってみて驚く担当者は少なくない。この価格差には、明確な構造的理由がある。

撮影工程が「ある」か「ない」かが費用の土台を変える

動画コンテンツには大きく分けて、既存の素材や静止画・テキストを編集・加工して作るタイプと、撮影を伴うタイプの2種類がある。SNS向けのスライド動画やアニメーション解説動画は前者に当たり、撮影クルーを現場に派遣する必要がない。制作コストの多くは編集・デザイン・ナレーション録音などのポストプロダクション工程に集約される。

PR動画はそうではない。企業の現場、製品、担当者の表情——こうしたリアルを映像で伝えることに価値があるため、撮影は原則として必須の工程になる。カメラマン、ディレクター、照明や音声スタッフのアサイン、機材の手配、ロケーション確保、場合によってはスタジオ費用まで、撮影が入った瞬間にコストの土台そのものが引き上げられる。「撮影を伴うためその分の費用がかかるのは前提」と理解しておくことが、過不足のない予算設計への第一歩だ。

通常動画と比べたとき、何が上乗せされているのか

通常の紹介動画と比較したとき、PR動画の費用を押し上げる主な要因は撮影工程の存在そのものにある。スタッフの人件費、現場までの交通費・宿泊費、機材レンタル費、撮影に伴う許可申請や保険といったコストは、編集だけで完結する動画には発生しない。

さらに、PR動画は単に映像を綺麗に仕上げることが目的ではなく、メディアや生活者に「伝わる」コンテンツを作ることが目的だ。そのため企画段階での訴求軸の整理や、ターゲットに刺さる構成の設計といった上流工程にも相応の工数がかかる。撮影日が1日だとしても、その前後に積み重なる準備と調整の時間が費用に反映されている。

PRは無形商材であるため、見積もりの内訳が曖昧になりやすい側面もある。だからこそ費用が高いと感じたときは、「撮影工程が存在するから」という構造的な前提を踏まえた上で、何にいくらかかっているのかを正確に把握することが重要になる。

撮影だけじゃない—インタビュー・ヒアリングが
費用を押し上げる工程

PR動画の費用が想定より高くなる理由を聞くと、多くの担当者が「撮影費用が原因では」と答える。しかし実際に制作現場に入ると、費用の大部分を占めるのは撮影そのものではなく、撮影の前後に積み重なる工程だとわかる。

事前ヒアリングから始まる”見えないコスト”

PR動画の制作は、カメラを回す前の段階からすでに費用が発生している。まずディレクターやプロデューサーが発注企業と行う事前ヒアリングがある。「誰に何を伝えたいか」「競合との差別化ポイントは何か」「どのメディアで流すか」といった情報を引き出すために、複数回の打ち合わせを要することも珍しくない。ここにかかる時間は、そのまま人件費として見積もりに反映される。

構成設計・インタビュー準備の工数

ヒアリング内容をもとに構成台本を設計する工程も、PR動画特有のコストポイントだ。商品紹介動画であれば仕様書から情報を拾えばよいが、PR動画では「なぜこの会社なのか」という文脈を言語化する作業が必要になる。さらにインタビュー収録がある場合、出演者への質問設計・事前説明・リハーサルといった準備工程が加わり、撮影当日だけでは計算できない工数が生じる。

撮影・収録・編集まで一気通貫で積み上がる

実際の撮影日には、カメラクルーに加えてインタビューの進行を担うディレクターが必要になるため、単純な物撮りや商品紹介動画よりも人員が増える。収録後の編集工程でも、インタビュー素材のテキスト起こし・カット選定・テロップ制作といった作業が発生し、編集時間は通常動画の1.5〜2倍以上になるケースもある。

こうして工程を並べると、PR動画の費用は「撮影費+α」ではなく、ヒアリング・構成・インタビュー準備・編集それぞれに人件費と時間コストが乗った積み上げ構造であることが見えてくる。見積もりを受け取る際は、どの工程に何の費用が対応しているかを工程別に確認することが、適正価格を判断する第一歩になる。

PR動画の制作費用の相場
規模・クオリティ別の目安

PR動画は通常の企業動画と比べて費用が高くなる。撮影費に加えて、インタビューや事前ヒアリングといった工程が積み重なるためだ。では実際にどれくらいの予算を見ておけばよいのか。制作規模を3段階に分けて目安を整理する。

小規模:自社スタッフ中心の簡易制作(50万〜150万円程度)

自社の会議室や店舗を撮影場所に使い、出演者も社内スタッフでまかなうケース。外部スタッフは最小限に抑えるため、費用は比較的コンパクトに収まる。ただしPR動画である以上、事前ヒアリングやインタビュー収録の工程は省けない。通常の商品紹介動画と比べると、その分の工数が上乗せされる点は小規模でも変わらない。

中規模:制作会社への依頼・1〜3日間の本格撮影(150万〜500万円程度)

制作会社に企画から編集まで一括で依頼し、外部ロケーションや複数のスタッフが関わる規模感。PR動画ならではのインタビュー撮影や、公開に向けたメッセージ設計のヒアリングが本格化するのもこの段階からだ。通常の企業紹介動画と比べると、こうした対話型の工程が増えるぶん費用差が開きやすい。リリース後のインパクトを重視するなら、最も費用対効果のバランスが取りやすいレンジでもある。

大規模:複数ロケ・著名出演者を起用した高品質制作(500万円〜)

複数の撮影地を移動し、著名な出演者やナレーターを起用する制作規模になると、費用は一気に跳ね上がる。PR動画としてのリリースインパクトは最大化できる一方、予算の内訳が複雑になりやすい。業界的に見積もりが曖昧になりやすい領域でもあるため、出演者ギャラ・ロケ費・編集費それぞれの内訳を制作会社に明示してもらうことが特に重要になる。


上記の費用レンジはあくまで目安だ。PR動画は無形商材であるため、同じ規模感でも制作会社によって見積もり金額に大きな差が出ることは珍しくない。相見積もりを取る際は総額だけを比べるのではなく、何にいくらかかっているかを項目単位で確認することが、失敗しない発注の第一歩になる。

まとめ

PR動画の制作費用が通常動画より高くなるのは、撮影コストに加え、インタビューや事前ヒアリングといった工程が積み重なるからだ。これらは単なる作業工数の増加ではなく、「その企業・商品ならではのストーリー」を引き出すための必要な投資と捉えるべきである。手間がかかる分、リリース時のインパクトは大きい——これがPR動画の本質的な価値だ。

費用の目安は、規模やクオリティによって大きく変わる。簡易的なインタビュー中心の制作であれば数十万円台から、本格的なロケ撮影や複数素材の編集を伴う場合は数百万円規模になることもある。ただし、PR動画は無形商材であるため、業界全体として見積もりの内訳が曖昧になりやすい傾向がある。「トータルでいくら」という提示だけでは、何にお金がかかっているのかが見えない。

だからこそ、発注前に必ず内訳を確認してほしい。撮影費・ヒアリング費・ディレクション費・編集費など、項目ごとに金額が明示されている見積もりかどうかが、信頼できる制作会社を見極める第一の基準になる。内訳を出し渋る会社には注意が必要だ。

次のステップとして、まず自社のPR動画に何を求めるかを言語化することをすすめる。ターゲット、配信チャネル、伝えたいメッセージを整理したうえで複数社に相見積もりを依頼すれば、費用の妥当性を比較しやすくなる。PR動画は作ること自体が目的ではない。費用対効果を見据えた発注判断が、制作の成否を分ける。

動画制作の費用相場|湘南版【完全ガイド】種類・尺別の料金表

「動画を作りたいけれど、いくらかかるのか分からない」——平塚・大磯エリアで相談を受けるとき、私たちが最も多く受ける声だ。結論から言えば、動画制作の費用は数万円から数百万円までと幅が広く、相場が一律に見えにくいのが実情だ。

この記事では、現場で実際に制作してきた立場から、種類別・尺別の料金の目安を包み隠さず示す。そのうえで「なぜ価格に差が出るのか」「何にお金がかかっているのか」まで踏み込んで解説する。読み終えるころには、自社の予算感がはっきりするはずだ。

  • 結論:中小企業のPR動画1本なら15万〜50万円が標準的なレンジ
  • 価格差は「企画・撮影・編集・出演者/ロケ地」にかける手間の量でほぼ決まる
  • 安さだけで選ぶと、修正制限やテンプレート的な仕上がりで効果が出ないリスクがある

まず結論:動画制作費の全体相場

動画制作の費用は、ざっくり次のレンジに収まることがほとんどだ。

制作レベル費用の目安こんな動画
簡易・低価格5万〜15万円スマホ撮影中心、短いSNS動画
標準15万〜50万円企業PR・商品紹介など一般的な動画
本格・高品質50万〜150万円凝った演出・複数日撮影・タレント起用など
大規模150万円〜テレビCM級、大型プロモーション

中小企業が「会社やお店のPR動画を1本作る」場合、多くは15万〜50万円の標準レンジに収まる。私たちも動画制作は15万円〜で引き受けている。

この価格帯感は業界全体の傾向とも一致する。電通・CARTA HD・電通デジタル・セプテーニ4社が発表した「2025年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」(2026年3月5日発表)によると、動画広告市場は2025年に初めて1兆円を突破し、2026年は前年比114.7%の1兆1,783億円へ拡大する見込みだという。市場全体が伸びる中で、中小事業者にとっても動画は「一部の大企業だけのもの」ではなくなってきている。

種類別の費用相場

動画は「何のために作るか」で、必要な手間も費用も変わる。代表的な種類ごとに目安を見ていこう。

企業PR・会社紹介動画

会社の魅力や事業内容を伝える、最も一般的な動画だ。費用の目安は20万〜80万円ほど。社員インタビューや複数拠点の撮影が入ると上がる。

商品・サービス紹介動画

商品の使い方や魅力を伝える動画で、15万〜60万円が目安だ。実演や、商品の見せ方にこだわるほど費用は上がる。

採用動画

求職者に向けた動画で、20万〜70万円ほど。社員の声や職場の様子を丁寧に撮ると、応募の質が変わってくる。動画制作は内製と外注どちらが得か?判断基準と費用比較で触れた通り、継続的に発信するなら内製との組み合わせも検討したい。

SNS用ショート動画

TikTokやInstagramリール、YouTubeショート向けの短い縦型動画だ。1本あたり3万〜15万円が目安だが、継続的に運用する場合は月額契約になることが多く、考え方が変わる(後述)。

観光・地域PR動画

風景や街の魅力を映像で伝える動画で、30万〜100万円ほど。撮影日数やドローン撮影の有無で変動する。

インタビュー・ドキュメンタリー動画

人の想いを丁寧に描く長尺の動画で、30万〜100万円ほど。撮影と編集にしっかり時間をかけるタイプだ。

尺(長さ)別の費用相場

「短い動画なら安い」と思われがちだが、実はそう単純ではない。短くても凝った編集が必要なら高くなるし、長くてもインタビューを撮って繋ぐだけなら抑えられる。あくまで一般的な目安として、次のように考えてほしい。

動画の長さ費用の目安主な用途
〜30秒5万〜20万円SNS広告、CM風の短尺
1〜3分15万〜50万円企業PR、商品紹介の定番
3〜5分30万〜80万円採用、ドキュメンタリー
5分以上50万円〜研修動画、詳しい解説動画

なぜ価格に差が出るのか——「何にお金がかかっているか」

ここが、この記事でいちばん伝えたい部分だ。同じ「3分の動画」でも、なぜ15万円のものと80万円のものがあるのか。費用の中身を分解すると、主に次の要素で決まっている。

  • 企画・構成にかける時間 ——「とりあえず撮る」か「狙いを設計してから撮る」かで仕上がりも費用も変わる
  • 撮影 —— 日数・人数・機材(ドローンや特殊機材を使えば上がる)
  • 編集 —— テロップ・BGM・ナレーション・アニメーション・色調整など、加える要素が増えるほど手間がかかる
  • 出演者・ロケ地 —— タレント起用や特別な場所での撮影は、その費用が乗る

つまり、動画の価格は「どれだけ人の手間と時間がかかるか」でほぼ決まる。極端に安い見積もりは、どこかの工程を省いている可能性がある、ということでもある。

この点は業界調査でも裏付けられている。アルファノート株式会社「BtoB企業における動画マーケティングの実態調査」(2026年6月9〜10日実施、有効回答500名)によると、動画1本あたりの制作予算は「10万円未満」が28.4%で最も多く、ボリュームゾーンは決して高額ではない。一方で同調査では動画活用で「効果があった」と回答した企業が60.6%にのぼり、予算の多寡よりも「何にお金をかけたか」が効果を左右していることがうかがえる。

「安い動画」を選ぶときの注意点

費用を抑えたい気持ちはよく分かる。ただ、安さだけで選ぶと、こんな落とし穴がある。修正回数に厳しい制限があったり、撮影が短時間で雑になったり、テンプレートに当てはめただけの「どこかで見た動画」になったりする。結果として「安く作ったけれど、誰にも見られず、効果もなかった」となるのが、いちばんもったいないパターンだ。

大事なのは金額の安さそのものではなく、「その価格で何をしてくれるのか」が明確かどうかだ。見積もりをもらったら、撮影日数・修正回数・納品形式・SNS用の最適化が含まれるかを確認してほしい。PR動画の制作費用の相場は?失敗しない見積もりの見方も見積もりの読み方の参考になるはずだ。

「作って終わり」にしないという視点

最後に、費用を考えるうえで一番大切なことを伝えたい。動画は、作っただけでは効果が出ない。どんなに良い動画も、見られなければ意味がないからだ。

企業案件TikTok運用で初月100万再生、3ヶ月連続300万再生以上(2023年4-6月)を記録した経験から言えるのは、「作る」と「届ける(SNSで運用する)」をセットで考えることが、結局いちばん費用対効果が高いということだ。1本作って終わりにするより、作った動画をSNSで継続的に届けるほうが、問い合わせや売上につながりやすい。

よくある質問

Q. 動画制作の費用相場はいくらですか?

A. 中小企業のPR動画1本であれば15万〜50万円が標準的なレンジだ。SNS用の短尺動画は3万〜15万円、本格的な演出や複数日撮影を伴う動画は50万〜150万円が目安になる。

Q. 動画制作に予算をかけている企業はどのくらいの金額が多いですか?

A. アルファノート株式会社の調査(2026年6月実施)によると、動画1本あたりの制作予算は「10万円未満」が28.4%で最も多く、必ずしも高額な予算がなければ始められないわけではない。

Q. 見積もりが安い制作会社を選んでも大丈夫ですか?

A. 金額だけで判断するのはすすめない。撮影日数・修正回数・納品形式・SNS用の最適化が含まれているかを確認し、「その価格で何をしてくれるのか」が明確かどうかで判断してほしい。

まとめ

動画制作の費用は、種類・尺・手間のかけ方で15万〜数百万円と幅がある。中小企業のPR動画なら15万〜50万円が標準的なレンジだ。大切なのは金額の高い・安いではなく、「何にいくらかかっていて、作った後どう活かすか」まで見据えることだ。

平塚・大磯エリアで動画制作を考えているなら、次のステップとして、まず「その動画を誰に・どの段階で届けたいか」を言語化することをすすめる。目的が定まれば、必要な費用感もおのずと絞られてくる。

この記事を書いた人:伏見 剛彦(合同会社Mireyes 代表)
呉服・不動産・アパレル・製造・教育と多業界を経験後、フリーランスを経て2026年に法人化。 企業案件TikTokの運用初月100万再生、3ヶ月連続300万再生超などの実績を持つ映像・SNSの制作者。 平塚・大磯・湘南エリアの中小企業のPR・採用動画とSNS運用を手がける。

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