「動画を作りたいけれど、いくらかかるのか分からない」——平塚・大磯エリアで相談を受けるとき、私たちが最も多く受ける声だ。結論から言えば、動画制作の費用は数万円から数百万円までと幅が広く、相場が一律に見えにくいのが実情だ。
この記事では、現場で実際に制作してきた立場から、種類別・尺別の料金の目安を包み隠さず示す。そのうえで「なぜ価格に差が出るのか」「何にお金がかかっているのか」まで踏み込んで解説する。読み終えるころには、自社の予算感がはっきりするはずだ。
- 結論:中小企業のPR動画1本なら15万〜50万円が標準的なレンジ
- 価格差は「企画・撮影・編集・出演者/ロケ地」にかける手間の量でほぼ決まる
- 安さだけで選ぶと、修正制限やテンプレート的な仕上がりで効果が出ないリスクがある
まず結論:動画制作費の全体相場
動画制作の費用は、ざっくり次のレンジに収まることがほとんどだ。
| 制作レベル | 費用の目安 | こんな動画 |
|---|---|---|
| 簡易・低価格 | 5万〜15万円 | スマホ撮影中心、短いSNS動画 |
| 標準 | 15万〜50万円 | 企業PR・商品紹介など一般的な動画 |
| 本格・高品質 | 50万〜150万円 | 凝った演出・複数日撮影・タレント起用など |
| 大規模 | 150万円〜 | テレビCM級、大型プロモーション |
中小企業が「会社やお店のPR動画を1本作る」場合、多くは15万〜50万円の標準レンジに収まる。私たちも動画制作は15万円〜で引き受けている。
この価格帯感は業界全体の傾向とも一致する。電通・CARTA HD・電通デジタル・セプテーニ4社が発表した「2025年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」(2026年3月5日発表)によると、動画広告市場は2025年に初めて1兆円を突破し、2026年は前年比114.7%の1兆1,783億円へ拡大する見込みだという。市場全体が伸びる中で、中小事業者にとっても動画は「一部の大企業だけのもの」ではなくなってきている。
種類別の費用相場
動画は「何のために作るか」で、必要な手間も費用も変わる。代表的な種類ごとに目安を見ていこう。
企業PR・会社紹介動画
会社の魅力や事業内容を伝える、最も一般的な動画だ。費用の目安は20万〜80万円ほど。社員インタビューや複数拠点の撮影が入ると上がる。
商品・サービス紹介動画
商品の使い方や魅力を伝える動画で、15万〜60万円が目安だ。実演や、商品の見せ方にこだわるほど費用は上がる。
採用動画
求職者に向けた動画で、20万〜70万円ほど。社員の声や職場の様子を丁寧に撮ると、応募の質が変わってくる。動画制作は内製と外注どちらが得か?判断基準と費用比較で触れた通り、継続的に発信するなら内製との組み合わせも検討したい。
SNS用ショート動画
TikTokやInstagramリール、YouTubeショート向けの短い縦型動画だ。1本あたり3万〜15万円が目安だが、継続的に運用する場合は月額契約になることが多く、考え方が変わる(後述)。
観光・地域PR動画
風景や街の魅力を映像で伝える動画で、30万〜100万円ほど。撮影日数やドローン撮影の有無で変動する。
インタビュー・ドキュメンタリー動画
人の想いを丁寧に描く長尺の動画で、30万〜100万円ほど。撮影と編集にしっかり時間をかけるタイプだ。
尺(長さ)別の費用相場
「短い動画なら安い」と思われがちだが、実はそう単純ではない。短くても凝った編集が必要なら高くなるし、長くてもインタビューを撮って繋ぐだけなら抑えられる。あくまで一般的な目安として、次のように考えてほしい。
| 動画の長さ | 費用の目安 | 主な用途 |
|---|---|---|
| 〜30秒 | 5万〜20万円 | SNS広告、CM風の短尺 |
| 1〜3分 | 15万〜50万円 | 企業PR、商品紹介の定番 |
| 3〜5分 | 30万〜80万円 | 採用、ドキュメンタリー |
| 5分以上 | 50万円〜 | 研修動画、詳しい解説動画 |
なぜ価格に差が出るのか——「何にお金がかかっているか」
ここが、この記事でいちばん伝えたい部分だ。同じ「3分の動画」でも、なぜ15万円のものと80万円のものがあるのか。費用の中身を分解すると、主に次の要素で決まっている。
- 企画・構成にかける時間 ——「とりあえず撮る」か「狙いを設計してから撮る」かで仕上がりも費用も変わる
- 撮影 —— 日数・人数・機材(ドローンや特殊機材を使えば上がる)
- 編集 —— テロップ・BGM・ナレーション・アニメーション・色調整など、加える要素が増えるほど手間がかかる
- 出演者・ロケ地 —— タレント起用や特別な場所での撮影は、その費用が乗る
つまり、動画の価格は「どれだけ人の手間と時間がかかるか」でほぼ決まる。極端に安い見積もりは、どこかの工程を省いている可能性がある、ということでもある。
この点は業界調査でも裏付けられている。アルファノート株式会社「BtoB企業における動画マーケティングの実態調査」(2026年6月9〜10日実施、有効回答500名)によると、動画1本あたりの制作予算は「10万円未満」が28.4%で最も多く、ボリュームゾーンは決して高額ではない。一方で同調査では動画活用で「効果があった」と回答した企業が60.6%にのぼり、予算の多寡よりも「何にお金をかけたか」が効果を左右していることがうかがえる。
「安い動画」を選ぶときの注意点
費用を抑えたい気持ちはよく分かる。ただ、安さだけで選ぶと、こんな落とし穴がある。修正回数に厳しい制限があったり、撮影が短時間で雑になったり、テンプレートに当てはめただけの「どこかで見た動画」になったりする。結果として「安く作ったけれど、誰にも見られず、効果もなかった」となるのが、いちばんもったいないパターンだ。
大事なのは金額の安さそのものではなく、「その価格で何をしてくれるのか」が明確かどうかだ。見積もりをもらったら、撮影日数・修正回数・納品形式・SNS用の最適化が含まれるかを確認してほしい。PR動画の制作費用の相場は?失敗しない見積もりの見方も見積もりの読み方の参考になるはずだ。
「作って終わり」にしないという視点
最後に、費用を考えるうえで一番大切なことを伝えたい。動画は、作っただけでは効果が出ない。どんなに良い動画も、見られなければ意味がないからだ。
企業案件TikTok運用で初月100万再生、3ヶ月連続300万再生以上(2023年4-6月)を記録した経験から言えるのは、「作る」と「届ける(SNSで運用する)」をセットで考えることが、結局いちばん費用対効果が高いということだ。1本作って終わりにするより、作った動画をSNSで継続的に届けるほうが、問い合わせや売上につながりやすい。
よくある質問
Q. 動画制作の費用相場はいくらですか?
A. 中小企業のPR動画1本であれば15万〜50万円が標準的なレンジだ。SNS用の短尺動画は3万〜15万円、本格的な演出や複数日撮影を伴う動画は50万〜150万円が目安になる。
Q. 動画制作に予算をかけている企業はどのくらいの金額が多いですか?
A. アルファノート株式会社の調査(2026年6月実施)によると、動画1本あたりの制作予算は「10万円未満」が28.4%で最も多く、必ずしも高額な予算がなければ始められないわけではない。
Q. 見積もりが安い制作会社を選んでも大丈夫ですか?
A. 金額だけで判断するのはすすめない。撮影日数・修正回数・納品形式・SNS用の最適化が含まれているかを確認し、「その価格で何をしてくれるのか」が明確かどうかで判断してほしい。
まとめ
動画制作の費用は、種類・尺・手間のかけ方で15万〜数百万円と幅がある。中小企業のPR動画なら15万〜50万円が標準的なレンジだ。大切なのは金額の高い・安いではなく、「何にいくらかかっていて、作った後どう活かすか」まで見据えることだ。
平塚・大磯エリアで動画制作を考えているなら、次のステップとして、まず「その動画を誰に・どの段階で届けたいか」を言語化することをすすめる。目的が定まれば、必要な費用感もおのずと絞られてくる。